Q4 事故にあったら怖いのですが・・・
 
■自動車賠償責任保険とは
 自動車賠償責任保険(以下、自賠責という)は対人賠償保険です。
自賠責は自動車事故の被害者救済が目的であり、補償される範囲は対人事故の賠償損害のみになります。支払限度額
は1名につき死亡3000万円、後遺症障害¥4000万円、傷害による損害120万円となっております。
■自動車保険とは
 自動車保険は車両保険、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険の基本的な保険と各種特約を合わせた保険に
なります。

自動車保険の各補償内容
  基本契約 各種特約
相手への賠償 対人賠償責任保険 対人臨時費用特約 
対歩行者等傷害特約
対物賠償責任保険 対物超過修理費用特約
ご自身の補償 車両保険  
人身傷害保険 搭乗者傷害特約
自動車事故特約
自損・無保険車傷害特約
費用の補償・サービス
その他の補償
  運搬搬送費用特約・ロードアシスタンスサービス
  事故故障付随費用特約
  弁護士費用等特約
  他車運転(二輪・原付)特約
 
◆対人賠償責任保険
 事故により他人を死傷させ法律上の損害賠償責任を負担する場合に、自賠責で支払われるべき額を超える部分
 対して保険金額を限度に保険金をお支払い。

◆対人臨時費用特約
 事故により他人を死亡させ法律上の損害賠償責任を負担する場合に、弔問・葬儀参列の際の弔慰金などの臨時費用
 の支出に備えて被害者1名につき20万円をお支払い。

◆対歩行者等傷害特約
 事故により歩行中や自転車乗車中の方を死亡させたか、ケガにより入院させた場合に対人賠償責任保険で補償され
 ない相手方の過失部分の損害額を保険金額を限度に補償。

◆対物賠償責任保険
 事故により他人の財物を損壊させ法律上の損害賠償責任を負担する場合に、保険金額を限度に保険金をお支払い。

◆対物超過修理費用特約
 事故による相手自動車の実際の修理費用が、相手自動車の時価額を上回った場合に、修理費と時価額の差額に責
 任割合を乗じた額を1事故1台につき50万円を限度にお支払い。

◆人身傷害保険
 事故により被保険者が死傷した場合に損害の額に基づいて保険金額を限度にお支払い。なお労働者災害補償制度
 から給付がある場合はその分を差し引いてお支払い。
 傷害による損害  後遺障害による損害 死亡による損害
積極損害   救助捜索費 逸失利益 葬儀費
治療関係費 精神的損害 逸失利益
その他費用 将来の介護料 精神的損害
休業損害  家屋の改造費 その他の損害
精神的損害  その他の損害  

◆搭乗者傷害特約
 事故によりご契約の自動車に乗車中の方が死亡または後遺障害を被った場合に死亡保険金、後遺障害保険金をお
 支払い。また傷害を被った場合には傷害の部位、症状に応じて一時金をお支払い。
医療保険金(一時金) 保険金支払額 
治療日数4日以内   1万円
治療日数5日以上 打撲、挫傷、擦過傷、捻挫など 10万円
骨折、脱臼、神経損傷、上肢下肢の筋・腱・靭帯の断裂 30万円
上肢下肢の切断、眼球の内出血・血腫、眼の神経損害、眼球の破裂 50万円
脳損傷、頭蓋内出血・血腫、頸髄損傷、脊髄損傷、胸部・腹部の臓器損傷 100万円

◆自動車事故特約
 人身傷害対象事故の範囲を拡大し、



 事故による怪我、愛車へのダメージ、相手の損害に対する賠償責任など事故にあうと良いことは決してありません。
単独事故であり、相手のある事故であり、注意と予測でかなり事故にあう確率は減りますがそれでもゼロにはなりません。
安全に運転する方法は教習所などで教えてもらえますので、ここでは賠償責任問題に対する問題をお話しします。

 当店も事故の修理をしています。かなりのお客様のお世話をさせていただきました。その経験の中でお話します
ので参考にしてください。

 まず、事故にあったらどんな負担があるのか?単独事故(転倒)の場合、自分の怪我、怪我の治療費、愛車の破
損、修理費ですね。怪我の痛みは我慢するしかありませんが治療費は保険に入っていれば負担は軽くなります。
自分のバイクにつけた任意保険の搭乗者傷害保険、また各種生命保険などです。修理費に関しては車両保険で
す。相手のある事故の場合は(相手が人でなく物であった場合も)単独事故の負担の他に相手の治療費、慰謝料、
休業補償、損害に対する補償などを支払わなければなりません。治療費、慰謝料、休業補償などは自賠責保険か
ら(足りない場合は任意保険の対人賠償保険から)、損害に対する補償は任意保険の対物賠償保険から支払われます。
が、あくまで保険に入っていた場合のお話です。まとめると下の表のようになります。

事故のパターン 損害 損害に対する負担 使える保険
単独事故
(転倒など)
愛車の損害 愛車の修理費など 車両保険
自分の怪我 治療費など 搭乗者障害保険
生命保険など
相手のいる事故
愛車の損害 愛車の修理費など 車両保険
自分の怪我 治療費など 搭乗者障害保険
生命保険など
相手の怪我 治療費、慰謝料休業補償など 自賠責保険
対人賠償保険
相手の物の損害(車など) 修理費など 対物賠償保険
上の表はお互いが生きていた場合のものです。もしどちらかが死亡してしまった場合は少し話が違ってきます。乗るオートバイ
にかかわらずマナーとして必ず任意保険には入ってください。(保険料は
コチラを参考にしてください。)
なぜ任意保険に入る必要があるのか?
まず、自賠責保険(強制保険)についてお話します。この保険は法律で加入が義務付けられているので車検が切れていたり
、入れ忘れなどが無い限り入ってないなんて事は無いはずです。では自賠責保険って何の保険かご存知ですか?正式には
自動車賠償責任保険といいます。この保険は自動車による事故の被害者のための保険であり、運転者のための保険では
ありません。いわゆる対人賠償保険です。この保険は死亡保障3000万円、傷害補償120万円という上限が設けてあり
ます。現実問題、死亡事故を起こしてしまった場合3000万円では足りませんし、大怪我をさせてしまった場合も120万
では足りません。(120万の中には治療費、慰謝料、休業補償などが含まれます。健康保険は使えません。)そこでそれ以
上のことを考えて入るのが自動車保険(任意保険)なのです。自動車保険は車両保険、対人賠償保険、対物賠償保険、
搭乗者障害保険、無保険者障害保険、自損事故保険、人身障害保険や各種特約から成り立っております。
近年、自由化に伴い各社から色々な商品が販売されていますので全ては説明できませんが簡単に説明いたします。詳しい
説明はお入りになる保険会社にお尋ね下さい。
種類 内容 備考
車両保険 ご契約のお車が衝突、接触、火災、盗難、台風、洪水、高潮など偶然な事故によって損害を被ったとき オートバイの車両保険は高額なのでほとんどの方は加入していません。
対人賠償保険 自動車事故で歩行者や他の車の搭乗者などを死傷させてしまったときに、自賠責保険を超える部分に対して保険金をお支払いいたします。 自賠責保険を超える部分に・・ココが大切なところです。
対物賠償保険 自動車事故で他の車や建物など他人の物を壊してしまったときに、保険金をお支払いします。
搭乗者傷害保険 お車に搭乗中の方(運転者を含む)が自動車事故によって死傷されたときにあらかじめ定めた一定額の保険金をお支払いします。
無保険者傷害保険 保険をつけていない車との事故による死亡または後遺傷害を補償
自損事故保険 自損事故によるご自身、同乗者の死傷を補償
人身傷害補償保険 ご自身、同乗者の死傷に対して一定額をお支払い

保険の大切さがなんとなくおわかりになりましたでしょうか?
さて次に、
任意保険に入っていた場合で事故にあったとしましょう。さあ、どうすればいいでしょうか?
1 まず警察に届ける。
怪我をしていなくても警察には届けを出してください。後でトラブルの元にもなりますし、後で体が痛くなり」病院へ
行った話しもよく聞きます。人身事故じゃないし、たいしたこと無いからと届けない方もおりますがなるべく届けましょ
う。事故をした時点でお互いが相手が悪いと主張して言い合いになる場合もあります。おまわりさんは基本的に
民事不介入なので立場上、どちらかの味方になってくれることはありません。また自分に非があっても決して保険
で全部直すとは言わないで下さい。いくら保険に入っていても相手の過失がゼロで無い限り(停車中の車におか
まをほったとか、センターラインをオーバーして対向車にぶつかったとか・・)保険会社は相手の修理代を全額払っ
てくれることはありません。過去の事例に基づき過失割合が決定されています。もちろん相手の過失分を自腹を
切って払うのであれば話は別ですが。

2 保険会社に連絡
警察への届出が終わり事故の現場検証が終わったら保険会社に事故報告をしてください。相手の名前、住所
、電話番号、車種、事故日、事故の場所、わかっているのであればどこに修理や見積もりをだすのか・・などです。
ここまでやっておけば後は保険会社が動いてくれますので任せておけばよいでしょう。ただ相手が怪我をしたりして
いるのであれば道徳上、お見舞いなどには行きましょう。
ココから先は保険会社が動いて保険金が支払われるまでの過程です。お互いに過失があり怪我をしていて、お
互いの自動車にも損害があった場合という設定で話を進めていきます。


1 人身について
どちらかが、またはお互いが意識不明になったり死亡してしまった場合はのぞき、入院、もしくは救急車で
運ばれたりした場合は相手が迅速に保険会社に連絡していてくれれば、保険会社から病院に連絡が入っ
て、費用を立て替える事はないと思います。しかし連絡が入ってない場合や病院の意向では、立替をしな
ければならない場合もあります。もし立て替えた場合は領収書は大切に保管しておいてください。前記した
通り、まず120万円までは自賠責保険の範囲なので実際に任意保険に加入した保険会社が動いてくれて
いるのはサービスなのです。もし任意保険に入っていなければ面倒な手続きを自分でしなければならなく
なります。人身の方は怪我が完治してから示談となります。人身と物損の示談は別々になりますのでご注
意下さい。
2 物損 見積もり
自分のバイクが壊れてしまったら行きつけのバイク屋に見積もりを出してもらいましょう。100:0の事故で
自分が過失がない場合以外は代車費用は出ません。当店の場合は基本的にお預かりいたします。後日相
手の保険会社が見にきたり、見積りを出すのにもかなり時間が掛かるからです。この段階では、お客様に
立て替えてお支払いいただかない限り、すぐに修理することもありません。なぜなら過失割合が決まらない
といくら保険会社から入金になるかわからないからです。
バイクの壊れる前の時価額を修理代が超えてしまう場合は全損となります。このときは時価額以上の金額
は保険会社は認めてくれません。
3 物損 過失割合
お互いの見積もりが出ない限り過失割合は決定しません。過去の事例を元にお互いの保険会社が相談し
て決めているのですが、それぞれの主張、見積もり金額も参考にするからです。例えば自分のバイクの見
積もりが100万円だったとしたら1割過失割合が違うだけで10万円違ってくることになりますし。
いくら早く解決したくても相手がなかなか見積もりを出してくれずに時間の掛かることもあります。また1番も
めるのが過失割合ですが、無理な主張は時間の無駄になってしまうのがほとんどです。保険会社もプロで
す。どうしても示談できない場合は調停、裁判となるわけですが保険会社が出してきた過失割合が2割も3割も
変わることはまれです。ココでの過失割合は人身の過失割合でもありますので重要です。大事故の場合
は自賠責保険の120万円を超えて掛かってしまった費用に関しても過失割合が適用されるからです。
例えば相手が大怪我をして治療費が1620万円掛かったとします。そして保険会社の出した過失割合が
50:50だったとします。120万までは自賠責で出るので残りは1500万円になります。
これを任意保険会社が負担するのですが過失が50:50なので相手がもらえるのは750万円です。残り
の750万円を誰が払うのかは別として、もしこれが逆の立場だとしたら自分自身が750万円を払わなけれ
ばならなくなってしまうかもしれないのです。
「1 人身について」 のところで「人身と物損の示談は別々になりますのでご注意下さい。」と書きましたが一概
には別々とはいかない場合もあります。
4 物損 示談書
お互いの見積もりが出て、お互いが過失割合に納得できたら示談書にサインして解決です。この時点でや
っと幾ら保険会社から保険金が出てくるのかが見えてきますので、当店ではココまで来た時点で修理を開
始いたします。見積りどうり直したい場合はお客様の負担も出ることになるかと思いますし、支払われる保険
金額内でどうにか修理することも可能な場合もありますし、また幾らかたして代替も可能です。

任意保険に入っていなかった最悪の例 1(フィクション)
CB400SFに乗っていたBさんは30歳。結婚して1児の父親でした。仕事が忙しく月に1回しか乗らないからと、
経済上の理由もあり任意保険には入っていませんでした。そんなBさんが月1回の楽しみであるバイクに乗っ
て事故を起こしてしまいました。Bさんが直進中道路を横断しようとした歩行者をはねてしまい、さらによけなが
ら転倒したバイクがBさんともども対向車にぶつかってしまったのです。歩行者は大怪我をしてしまいましたし、
Bさんのオートバイは全損、本人は3ヶ月の入院生活になってしまいました。任意保険に入ってなかったBさん
は相手の莫大な治療費と、ぶつかってしまった対向車の修理代を払う羽目になってしまい、さらに長期仕事を
休んだため会社を解雇されてしまい、自分の入院費さえ支払いできない状態です。もちろんバイクは廃車です。
多額の借金を背負ったBさんは当然家庭も崩壊してしまいました。
脅すわけではありませんが、任意保険に入っていれば最悪の事態は防げたはず。怪我をして入院した
ために職をなくしたのは防げなかったにしても、借金を背負い家庭崩壊にはならなかったはずです。

任意保険に入っていなかった例 2(実例)
任意保険に入っていなかったCさんはスクーターで事故を起こしました。直進走行中、わき道から出てきた四
輪車のフロントにぶつかってしまいスクーターは大破しましたが、幸いにもお互いに怪我もなく四輪車も多少
へこんだ位でした。Cさんのスクーターは全損で8万円、相手の修理費は30万で過失割合は(相手)80:20
(Cさん)で示談書を取り交わしました。しかしCさんは任意保険に入っていなかった為、もらえる分(8万円×
80%=¥64000)から相手の分(30万円×20%=¥60000)を相殺され保険会社から受け取った保険金
はたったの¥4000だけでした。自分はそれほど悪くもないのにスクーターはなくなり、たった¥4000が手元
に残る結果となってしまいました。

以上述べたことはあくまで一例であって、全てに当てはまるわけではありませんのでご注意下さい。事故などでもしわからないことにもわかる
範囲でお答えしますし、アドバイスも出来るかと思います。お気軽にご質問下さい。