アルマイト・メッキ・表面加工・コーティング・塗装について
バイクには様々な材料が使われていますが、それぞれの材料に対する防汚、耐蝕性、もしくはドレスアップなど多岐に
わたる目的にために最近では色々な表面処理やコーティングが開発されています。全てはお伝え出来ませんが主な
ものをご紹介いたします。
 
アルマイト
アルマイトはアルミニウムに行う表面に薄い酸化被覆を作る化学処理です。アルミニウムの表面を電気化学的に酸化
させ酸化皮膜を生成させます。また表面を蜂の巣状に溶解させ孔(ポーラス)をつくり孔に金属塩や有機染料などを吸着
させて着色させるのがカラーアルマイトです。アルマイト処理をすると耐食性(腐食しにくくなる)が向上し、表面の硬度も
増して傷が付きにくくなる利点があるほかカラーアルマイトですとドレスアップにもなります。アルマイトはとても薄い被膜
のためにその発色はどうしても素材自体の表面状態に左右されます。削りだし部品は処理前に研磨することにより一層
発色が良くなります。また鋳物などの素材ははまず発色しません。
 
■メッキ
一概にメッキといっても色々な種類があるため一般的にバイクの部品に行うメッキについて紹介します。
 
@ニッケルクロムメッキ
一般にはクロムメッキと呼ばれておりクロームは単独で用いられることは少なく、下地としては銅やニッケルメッキが
併用されます。非常に硬く、光沢があり大気中での腐食が少ないですが、難点としては、割れとかピンホールが生じ易
い事で、それをカバーするため下地処理として銅やニッケルメッキが必要である。クロムメッキは最終メッキとしてのみ
使用される。クロムは光沢があり硬く、表面はすぐさま酸化皮膜に覆われ耐蝕性に優れている。
アルミ鋳造品へのメッキはアルミ自体がメッキがのりにくい素材な為技術的に難しい。施工料が安いメッキを見かけます
がたいていは2層程度のメッキだったり素材への下処理が不十分だったりで1〜2カ月でふくれや割れ、剥がれが出た
りします。クロム自体は酸化しにくい金属だが、目に見えない無数の穴があいており、そこから点錆が発生し最後には
メッキが浮き上がります。これは多層メッキでもなかなか防ぐことが困難なため、メッキに関しては絶対的にお手入れが
必要になります。
 
A真空蒸着メッキ

導電性の素材は電解槽に浸けて陽極に繋ぐ事によってめっきする。これに対してプラスチック等の不導体にめっきを施
す場合には表面に導電化処理を施してから電解槽に浸けたり、真空蒸着によってメッキを施す。

 
Bメッキ塗装
一般の塗装をする感覚でメッキを施工出来るのが特徴で銀鏡塗装と言われます。従来の問題点でもあった「黄変」「シケ
(腐食性欠陥)」「層間剥離」など改善されているようです。金属、FRP、樹脂、ゴム、皮革等の素材に塗装可能です。
またトップコート塗料中に鮮鋭性が優れ、卓越した耐候性を持つ顔料を使用する事により、従来の銀鏡塗装では出来
なかった多彩色調表現が可能(カラーメッキ)
  
■カーボンドライ プロテック
様々な素材(母材)表面にカーボンプリプレグを圧着成形させ、本来のマテリアルを保護するプロテクション効果とさら
にマテリアルを補強(軽量、剛性)。例えばホイールの施工すると完全にカーボンホイールの見えてしまいます。
安価な見える部分だけのカバーとは異なります。
 
カーボンラップ
立体加工されたカーボン調シートでラッピングすることにより比較的安価でカーボン化が可能です。
 
ダイヤモンドコート
技術的には塗装の部類です。鏡のような肌艶、耐衝撃性、耐溶剤性、母材への密着性に優れています。主にホイー
ルやフレームに使用されています。(西村コーティングの商品名です)フレームやホイールを塗装と言ったらダイヤモ
ンドコートが一番です。
 
レーシング1000
西村コーティングの放熱性・耐久性に優れたレース用専用高温焼付塗装。主にエンジンなどに使われます。
 
ちじみ塗装/結晶塗装
塗装表面が独特の結晶模様(ちぢみ模様)を形成する特殊な塗料です。 一般的に自動車やオートバイのエンジンの
ヘッドカバーに使われています。
 
粉体塗装(パウダーコーティング)

塗料中に有機溶剤や水等の触媒を用いず、塗膜形成成分のみにて配合されている固体であり、合成樹脂、顔料を
中心として必要に応じて硬化剤、添加剤、フィラーなどを配合し、均一に加熱混練された分散体を冷却後、所定の粒
度に微粉砕、そして分級された粉末の塗料です。塗装膜厚が厚く塗膜が頑丈なため、傷付きにくく、耐久性・耐候性
に優れています。カドワキコーティングなどもこれです。

 
カシマコーティング(特殊アルマイト)
硬質アルマイトに潤滑機能をもたせ、耐磨耗性の向上を目的にした潤滑アルマイトで、硬質アルマイトに二硫化
モリブデンを化学的に含浸させる特殊な表面処理です。作動フリクションを大幅に低減させ作動性だけでなく、防触
性、耐摩耗性、耐熱性、絶縁性も優れています。フロントフォークのアウターチューブ内面に施工するとメタルと擦れ
合う部分の作動フリクションを大幅に低減させます。
 
チタンコーティング
イオンプレーティング処理による超硬質のコーティングを施すチューニングです。特珠な表面処理方法で面粗度
(めんそど)を高めることによって作動フリクションは大幅に減少し、動きを滑らかにします。表面硬度はクローム
メッキに比べて約2.4倍あり耐磨耗性、防蝕性にも優れています。フロントフォークのインナーチューブに使われて
います。
 
自己治癒コーティング/特殊クリア/耐スリ傷性塗装
これらの目的は同じでスリ傷程度の傷であれば傷が付きにくい、仮に傷がついても復元するというものです。
傷が付きにくい→より硬質な塗装被膜から、最近では発想を変えてより柔軟で弾性に富む特性の塗装被膜と
し、塗膜を破壊しにくくし光や酸に対する抵抗性、変形回復性も向上させている。各自動車メーカー、塗装会社
がそれぞれ商品を開発しているので商品名や一般的な呼び名はバラバラです。
 
ガラスコーティング
一般的なワックスはヤシの木から採れるカルナバロウという、植物性の油脂が主成分です。ワックスは油脂な
ので撥水性が高く、キズを目立たい効果もありますが、反面汚れやすいやすいという欠点があります。また耐熱
性も低いため、エンジンの熱や太陽熱によって溶けてしまったり、雨や洗車で落ちてしまったりするのが難点です。
一方コーティングは、フッ素やシリコン、ケイ素、チタンといった化学成分から出来ています。コーティング分子が
塗装表面の分子間に入り込むことで被膜を形成して、非常に強力な保護膜をつくります。雨や汚れにも強く、ワッ
クスよりも長期間にわたって効果が持続します。
ガラス系コーティングとガラスコーティングは根本的に異なります。ガラス系のほとんどはメチルシロキサン
樹脂でありガラスではなく、ガラスコーティングのSiO2(シリカ)に比べると耐久性・撥水性・耐UV性などが劣り
ます。ガラス系コーティングはガラスコーティングに比べて施工がしやすく低コストだが耐久性が劣ります。
また一般に販売されているセルフタイプのものと施工業者専用のものとは同じ商品であっても濃度が違うため、
生成される被膜の厚さが異なります。
ガラスコーティングの効果としては耐久性が高い、高硬度なので傷が付きにくい、新車時の輝きが維持される、
または新車時の輝きがよみがえる、汚れが付きにくくなる、耐UV性があるので色あせなどが起きにくい、
錆びにくいなどがあげられます。
 
バフ研磨
金属の表面を細かいコンパウンドなどで研磨することによって鏡面に仕上げます。ただ素材によってはすぐに
酸化してだんだんと曇ってきますので鏡面を維持するのであればクリアー塗装するのが有効です。
 
塗装
@ソリッドカラー
単色の1層による塗装方法
 
A2コートソリッド
ソリッドカラーにクリア塗装して2層となる塗装方法
 
B2コートパール/メタリック
ソリッドカラーにパール粒子やメタリック粒子を混ぜたベース層にクリア塗装して2層となる塗装方法。メタ
リックを混ぜたものをメタリックと呼びパールを混ぜたものを2コートパールと呼ぶ。クリア塗装は必須。
 
C3コートパール
ソリッドカラーのベース層の上にパールベースを塗装し、さらにクリア塗装して3層構造となる塗装方法。
パールベースは色味がまったくないため、パール粒子の隙間からカラーベースが透けて見える合成色
です。
 
Dキャンディカラー
キャンディカラーは薄い色のついたフィイルムを貼り付けた様な透明感のある色です。一般的にベース
にシルバーメタリックを塗装して、その上にキャンディカラーを塗装します。キャンディカラーはインクみた
いな物で、クリアに少量加えた極端に色味の薄いカラーになります。そのため、塗り回数が多いほど色が
濃くなります。その塗り回数を調整することで色味を決めます。
 
Eマジョーラカラー
角度により色合いが劇的に変化する特殊なベースを配合したカラーです。カラー構造は基本的に2コート
パールと同じ2層構造です。
 
※メタリック
微粒なアルミ片のことを言います。このメタリックは、サイズや色など種類がたくさんあります。
 
※パール
石の雲母(マイカ)の微細な粒のことです。これは半透明の膜が幾重にも積み重ねた構造になっており、
光が当たると、透過しつつ各層ごとに複雑な反射・屈折をします。これが真珠のような独特の光輝感を
生み出します。マイカにも、サイズ、色目ともいくつか種類があります。
 
主なメーカー・施工主
西村コーティング ダイヤモンドコート・レーシング1000・ちじみ塗装など・・
根岸研磨 アルマイト・バフ研磨・ブラスト・メッキなど・・
カーボンドライジャパン カーボンドライ プロテック
NAKARAI メッキ(6層メッキ)
CR-1 ガラスコーティング
スクーデリアオクムラ チタンコーティング・カシマコーティングなど・・
オールフィックス メッキ塗装・ブラストなど・・
ナトコ株式会社 自己治癒塗料
カドワキコーティング 粉体塗装
株式会社 フィースト カーボンラップ
日本ペイント マジョーラカラー


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